ひび割れ防止舗装におけるガラス繊維ジオグリッドの特性と応用

1. ガラス繊維ジオグリッドの特性

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  • 高い引張強度と低い伸び
    • グラスファイバージオグリッドは、他の繊維や金属を凌駕する高強度を有するグラスファイバーで作られています。縦糸・横糸両方向において高い引張強度と低い伸度を有し、過伸長することなく大きな引張力に耐えることができます。この特性により、舗装構造における様々な応力による引張変形に効果的に抵抗し、舗装のひび割れ発生を防止します。例えば、高い引張強度は、車両の荷重や温度変化による舗装の伸縮時にも、舗装構造の健全性を確保します。
  • 良好な物理化学的安定性
    • ガラス繊維は、優れた物理化学的安定性を持つ無機非金属材料です。あらゆる種類の物理的摩耗や化学的侵食、生物侵食、気候変動にも耐え、耐酸性、耐塩性、耐アルカリ性、耐酸化性などの優れた特性を備えています。この安定性により、グラスファイバージオグリッドは様々な環境条件下でもその性能を維持し、長期間にわたり効果的にひび割れ防止効果を発揮します。湿潤環境、酸・アルカリ環境、その他の過酷な路面状況下でも、正常に動作します。
  • 高温および低温耐性
    • 道路工事では、舗装されたアスファルトコンクリートの温度は130〜140℃と高くなります。一般に、化学繊維、プラスチックジオグリッドなどの有機繊維はこのような高温で軟化しますが、ガラス繊維は1000℃以上で溶けます。施工手順が正常であれば、舗装作業中の熱に耐えるグラスファイバージオグリッドの安定性を確保できます。同時に、厳寒期には、アスファルトコンクリート表層の温度が気温に近くなり、アスファルトコンクリートは寒くなると収縮します。ガラス繊維ジオグリッドは低温環境にも適応し、温度変化による舗装のひび割れを防ぎ、低温収縮ひび割れに抵抗する能力があります。例えば、寒冷地での道路工事では、舗装の低温による損傷を効果的に軽減できます。
  • 老化と耐腐食性
    • グラスファイバージオグリッドは、優れた耐老化性と耐腐食性を備えています。舗装材は、自然環境に長期間さらされると、紫外線、雨、空気などの要因によって容易に侵食され、経年劣化や腐食が起こり、性能が低下します。グラスファイバージオグリッドはこれらの要因の影響に耐え、構造と性能の安定性を維持するため、舗装の耐用年数を延ばし、ひび割れ防止機能を継続的に発揮します。また、様々な気候条件や道路環境にも幅広く適用できます。

2. ひび割れ防止舗装におけるガラス繊維ジオグリッドの応用

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  • 補強舗装構造
    • グラスファイバージオグリッドは、アスファルトコンクリート(AC)またはコンクリート舗装に埋め込まれた補強材として使用でき、舗装の引張強度と支持力を高めます。舗装が交通負荷、温度変化、基礎沈下の影響を受ける場合、建物に鉄筋を追加するのと同じように、応力を分散し、これらの要因によって引き起こされるひび割れや損傷を軽減し、構造全体の強度と安定性を向上させます。
  • 亀裂伝播の制御
    • 舗装にひび割れが発生した場合、ガラス繊維ジオグリッドを敷設することで、ひび割れの伝播を効果的に抑制し、ひび割れの深さ方向および幅方向への進展を防止できます。ひび割れ箇所の応力を周囲の舗装構造に分散させ、ひび割れの拡大を抑制し、舗装の耐用年数を延ばし、維持管理コストを削減します。これは、舗装疾患の発生を抑制し、道路の正常な利用を維持する上で非常に重要な意義を持ちます。
  • 舗装の耐水性を向上させる
    • グラスファイバージオグリッドは、舗装の緻密性と透水性を高め、路盤基層および舗装底面への水分の浸入を防ぎます。水分は舗装の損傷やひび割れ発生の重要な要因の一つです。水分の浸入を防ぐことで、水分による舗装の損傷やひび割れ発生を軽減し、舗装構造を乾燥状態に保ち、安定性を確保し、舗装の耐久性をさらに向上させます。
  • 舗装の変形に適応
    • グラスファイバージオグリッドは柔軟性と適応性に優れているため、舗装の変形や変化に柔軟に対応できます。車両の荷重、温度変化などにより路面が変形した場合でも、グラスファイバージオグリッドは破損や機能低下を起こすことなく、それに応じて変形します。これにより、路面変形によるひび割れや損傷を軽減し、路面の平滑性と健全性を維持します。

 


投稿日時: 2025年2月11日